10月14日 登別→青森(たかはし壊れる)259km
さくやさん達とのオフ会も滞りなく終了し、夜中のうちに函館の近くまで走るつもりだったのが、異様に眠気に襲われたため仮眠のつもりでバス停の待合室で横になった。
7:35 気がついたらめちゃめちゃ朝じゃないですか!びっくりですよ。たしか日が変わるくらいに寝始めたのでたぶん7時間は爆睡したかと。暖かかったし電気つくしかなり良い場所でした。さぁ遅れたぶん取り返すぞーってことでスタート。
素敵な紅葉。
最近はなかった快晴!昨日以上の晴れ、
この青空!前半のむちゃくちゃの天気を乗り切ったからこれくらいはしてもらはないとね。そうこうしているうちに室蘭を過ぎ伊達市を過ぎ長万部を過ぎ
11:23
森町の道の駅「YOU・遊・もり」へ到着。順調すぎて怖い。あたりが公園になっていて祝日ということもあって家族連れが多かった。
休憩。
道の駅を後にしてしばらくいくと駒ヶ岳(たぶん)がみえた。
おどろくほど順調!
だが、それはあっけないほど突然起こった
「今日暖けー、ばんばん飛ばしていくよー。」
いつもとかわらない独り言を発し、僕は函館へ向けてひた走っていた。快晴、気温は18℃、じっとしているとスキーウェアでは汗がにじむ。
ガソリンは満タン、このまま行けば昼頃には函館に着くだろう。長かったようで短かった北の大地北海道もそろそろ終わりなんだな、なんて遠くにうつる駒ヶ岳を眺めながら少しセンチメンタルな気分に浸っていた。
ガシャ。
ちょうど小さな丘を登り切った時、鈍い音がした、音だけでなく、はっきりと体感できるほどの振動とともにたかはし(原付)は動きを止めた。
今までなかったその挙動は、僕に十分すぎるほどの異常を知らせてくれた。一生懸命エンジンをかけようとするも一向に返事してくれない。
函館までは約40km。峠のまっただ中、ガソリン満タン、エンジンオイルは2日前に足したばかり。頼みの綱である携帯電話はすでに電池切れ。
しかたなく僕は沈黙したたかはしを押して進むことに。
幸いにもしばらく行くとガソリンスタンドが見えた。スタンドの人に聞いてみると、「現在メカに強い人が今いない、バイク屋は遠い。」とのことだった。とりあえずそのバイク屋に電話する。
バイク屋「エンジンそのものなのかどうか、そっちに行ってばらしてみないとわからないな。走行距離がそれだとひょっとすると廃車にして、本人は最悪電車で帰ってもらうことになりかねないなぁ。よくあるんだよそういうこと。」
よくあるのか・・・。
僕「そうですか、で今持ち合わせがあまりないのですが費用はいくらくらいかかりそうですか?」
バイク屋「そこに行くまでで3,000円、分解してみて2,000円でそこから修理費って感じだな。」
一応費用を聞いてみたものの、そんなことよりもたかはしが廃車というその最悪の状況が頭から離れなかった。結局しばらく時間をもらって考えることにした。
廃車という言葉が頭の中をぐるぐるまわる。ここまでテントを飛ばされようが、寒さの中凍えそうになろうが、ずぶぬれになろうが、そこまで深く凹むことはなかった、たとえ凹みそうになってもいつも横にいたのはたかはしだった、こいつと一緒にこれまで4,000kmを旅してきた。いろいろな人にであった、いろいろな経験をした・・・たかはしと一緒に。
とりあえずバイク屋に来てもらうしかないな。そう思いながら無言のたかはしに歩み寄り最後にもう一度キーをひねりキックする。
昨日までと違うスカスカの反応・・・・・・・・・・。
ぶる、ブル、ブルルン~~~。
ええっ!?ええええええ!!
か、かかったー。かかっちゃったよ!
結論からいいますと、エンジンオイルが原因だったようで、ここまでエンジンオイルを少しずつ足して走っていました。実際これだけではダメで、ある程度走るたびに、完全に中身を交換しなければ、限界がきてしまうのだそうです。そのことを知らなかった自分の完全な失態。トホホ。
さすがに今回はマジ凹みました。だって走ってるときに音たてて止まっちゃったんだもん。さらには"廃車"の二文字。
ガソリンスタンドで道具を借り、オイル交換しました。
よみがえったたかはし。今後なるべく無理をしないようにしよう。結局バイク屋を呼ばなくてよかった。
さて気を取り直して函館を目指す。走る、大沼公園を越えて走る。途中車専用道路などもあった。
13:40
ついに分函館入り。
駅前。
土産屋。
函館駅内。
さていよいよ北海道も残りわずかである。本州行きの船は16:20分発。ちょうどいい感じに腹が鳴る。
函館といえば朝市。半分くらいの店はさすがにしまっていた。
活きのいい魚介類がわらわら。
当然昼飯はこうなるわけですよ。
今まで焦げたご飯や、カップラーメンとかたくさん胃に入れてきただけにびっくりしないかしら、俺の胃。
ウニーー、いくらーー、ほたてーーーーーー、ムハハ。
真ん中のがウニね。
うめー!
北海道一周最後にして最高の贅沢。
そしてフェリー乗り場へ
ここまでの距離。自分の場合北海道一周はだいたい2,300kmくらいでした。
15:55
フェリー乗り場で記念撮影。
フェリーからの眺め。
さよなら北海道。
どんどん沈んでいく夕日。
本当にいろいろあった北海道でした。愛媛から青森(約1,700km)よりも北海道一周(約2300km)の方が長かったわけで、天候も雨ばかり、そして風が(とくに西側)半端じゃなく強かった。
気温に至っては、知床や内陸の富良野のあたりで5度以下、霧、高波、雷、鹿、狐、温泉、最北端、オフ会、ネットつながるところが少ない、様々なトラブルなど、数え上げればキリがない。やっぱり北海道はいろいろな意味ででかかったです。でかすぎです、勝てるわけがない。それだけ得られるものが多かったのも事実。
いろいろな人がたくさんいて、本当に優しくしてもらいました。おにぎりとか昼飯の残りとかたくさん頂きました。ライダーさんともたくさん話をすることができました。感謝しています。そしてなにより感謝したいのがやなっちさん、さくやさん、みゆぴょんさん、子供達、みなさんがいなければ楽しさの半減していたと思います。凹み具合最高の時に挟まった布団やお風呂の感触ありゃわすれられねー。本当にありがとうございました。
そして本州に戻ってきました。・・・・青森県大間フェリーターミナルに到着。とっぷりと日が暮れた。
17:45
暖かい。
なんと14℃。
結局青森県下北半島横浜町の道の駅「よこはま」にて宿泊。さぁ本州ではどんなことが起こるんだろう。259km走行。